ソルティライムシャーベット

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きれいな黒髪の高階さん 愛情ボランティアはニートだって関係ねえなと

あとがきで森田季節が語ってくれてホッとしてるものがあるのだけれども。私の好きだった森田季節でした。ぶっちゃけ森田季節はけっこう達者な作者だと読み手であるこちらとしては、思っていて。けっこうキャラ同士の掛け合いをしているとき上手さを感じられてその先が見えない。イマイチハマるモノが無い。みたいな。上手すぎるが故にそのせいで何か心に来るモンが無いなぁと感じてたのが近年の作品に感じられてあまり自分が心ひかれる作者じゃなくなっていた。というのが正直のショウジキ。本当のホント。

なのだけれども本作、きれいな黒髪の高階さんは、かなりキャラ同士のべしゃりが達者だなぁよりも面白い。コミカルが勝っていて。あっ。。。これ自分が好きな森田季節じゃん。春夏秋冬。いつの季節なのか忘れてしまったけれども自分の好きな森田季節じゃんとすごく楽しめました。

自分は森田季節過去作の中でもエトランゼのすべてが大好きなのだけれども。京都、大学生、恋愛、ニート。何よりも青春ということで本作と何かしら被るものがある。というよりも。コレエトランゼのすべてのカウンターパンチをかましてるんじゃない?と感じさせるものがあった。エトランゼのすべては非常にオススメなんすけど、如何せん星海社なので電子書籍が無いという大きいウィークポイントで人にオススメし辛いんすよね。面白いよ、エトランゼ。

エトランゼのすべて (星海社FICTIONS)

エトランゼのすべて (星海社FICTIONS)

まず大学生の青春モノってジャンルを上手く描いたらその時点で勝ちみたいなのがある。それに京都よキョート。この時点で森田季節のコミカルで楽しい会話劇が乗ってきたら楽しい。ヒロインである高階さんのキャラも面白い。というか楽しい。皮肉や至言とかもこの高階さんの崇高?なニートキャラに乗せると心地良いおかしみとか面白さがあるのよねえ。なんか切なさがあるのよねえ。

切なさや青春具合を上手く演出してるのが各登場人物の距離感。ここも絶妙。主人公ヒノデくんの元サークル女友達のたぬきちさんや家庭教師の教え子であるJK。そして当然高階さんのヒロイン達と主人公の距離感が絶妙。青春とか恋愛てんじゃねえかとラブコメしてんじゃねえか。この青春恋愛とラブコメのぶっちゃけ同じじゃねえの??といやいや違うんだよと言いたくなる微妙なニュアンスのものを感じさせるのは、この距離感が絶妙なのと森田季節のコミカルな文章のおかげなんじゃなかろうかと。感じてます。


あー長ーなげーな。長くなっちゃったからもう止める。とりあえず非常に楽しめましたね。私の中では帰ってきた森田季節の巻きみてえな感じっすね。