ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

妹さえいればいい 9 甘い香りのニトログリセリン

結構ストレートに平坂読は達者な人だと感心する。最近、読書量自体が激減してるし、どストレートに面白い作品に出会えて無いこともあるのだが。この人は、やっぱり小説書くの上手いなぁ。何か素直な気持ちが読んでて思った。

イツキとカニのフォロワーの新人作家会話も熱かったし。千尋と春斗の何気ない会話から浮き出る。ざわつくもの。京さんの流す涙とへっぽこな就活。京さんはこの作品で常識人的なポジションにいたけど、やっぱり伊月達と付き合うだけあって、少しズレてる感じ。そこら辺の匙加減を表すのに今回の就活エピソードはとても良かった。

なんつーかやってることなすことみんな青いなぁ。この青さは青春小説でドラマチックな展開を作りゃ見せかけの青。綺麗な青は作れるけど。なんちゅーかキャラが活きてる青さを切り取る群像劇。それを紡ぐ平坂読はやっぱり凄えなって。コレこそまさに群青日和てヤツなのかもしれない。

ソレはラストの千尋の爆弾でもそうであって。すげえ青さが際立つ。兄に妹と言われて少し心の歯車が狂う甘い誘惑。なんつーか好きだわ、やっぱり。

濃い青さの群像劇。たまらんですわ。