ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

ひとりぼっちのソユーズ 月に咲く花のようになるの

ホントにすっげえ良かったぁと心しみじみしじみ汁。すっごく良かったです。一人の少年がロシア人と日本人のハーフの少女ユーリヤと出会い、宇宙飛行士を目指す物語。少年時代から大人になるまでの物語。

少年少女のジュブナイルぽさみから大人になってのロマンスまで楽しめる大変面白かった作品でした。

少年時代から高校生になるまでの物語は本気で久しぶりに青春に殺されてしまうと言う戦慄が走るくらい。いやぁ、ホントに良かったよ。少年時代の自分がハーフであることや体が弱いと言うことで背伸びしてるユーリヤが眩しい。彼女が背伸びして宇宙を語るシーンはガンダムかよ。シャア・アズナブルかよって感じ。

その二人の少年少女の二人の関係を軸にして物語が描かれる。部活の先輩との恋愛みてえな、共感するみてえな。だけどユーリアが頭から離れない。ユーリヤは遠いところへって行ってしまう。

青春に殺されそうにこっちがなってたら月日が流れ、まぁ冒頭から予想はできてたユーリヤとの悲しい別れが示唆される。そして少年が宇宙飛行士へと目指す事を決意する、大切な人のために。

そういった言葉悪いがお涙頂戴みてえな展開でも何という湿っぽさはあるっちゃあるけれども。それよりも。何よりもこの二人の関係がめちゃんこロマンチックが迸ってる。その迸り方が、そしてそのロマンチックを演出する文章がとても心地よい。そして美しい。

後半の教会でユーリヤが自分の心の弱さを吐露する場面で。主人公はその言葉をユーリヤが吐いたのは決して神の前では無いと言ったシーン。あれ、ファインプレーね。痺れる。

少年少女の葛藤や相手を思う気持ち。大人になって変わらない気持ちや決意した事。お涙頂戴って言葉じゃ収まらない胸を打つものがある。別にお涙頂戴だって良い。自分にとってはそんな言葉じゃぶれない面白さがあるし。

吉田さんのキャラデザ、イラストもこの作品の雰囲気作りに限りなくベターよ、ベター。

大変面白かったです。月に咲く花のようになりたまえ。なりたまえ。とても美しい。