ソルティライムシャーベット

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平浦ファミリズム 私の心のトランスフォーマー

平浦ファミリズム (ガガガ文庫)

平浦ファミリズム (ガガガ文庫)

超エンタメってます。超エンタメってるからシンプルにめちゃんこ面白かったです。ホントにシンプルにシンプルに単純にめちゃんこ面白かったです。確かにあらすじや主人公やそれを取り巻く環境にメッセージみてえなものはあるとは思うんすけど、その前に。その前にシンプルにめにゃくちゃ面白かったです。

凄く感覚な話なんだけど、普通1巻2巻でやるものを一つの物語として集約させてめっちゃめちゃシンプルに面白くなった。ニュアンス的には上下巻でなく1巻2巻。というのもマジで読んでるときにマジで!?と思った事なのだけれど、物語の1/3くらい、1/2もいかないところですげえでかい展開が収束して、えっ!?マジで!?これで物語を広げてくんじゃないの!?と思ったらさらにどえれえスケールの物語になった。1/3も1/2もどちらもるろうに剣心。でござる。バットウサイ。

読み始めの時からしきりに主人公がマイノリティである事の肯定や人と繋がることの否定のスペルを唱え続けていたから、あっこの物語はマイノリティでいる事の正しさ?を描く物語ではなく、そこから抜け出す。主人公を変えていく物語なんだと気づく。その後、主人公ファミリーのマイノリティな感じとその家族の繋がり、特殊な家庭環境と主人公が家族以外の面々と触れ合う事で変わっていく。この変わり方も主人公が拒絶の言葉を吐き続ける度に変化していく事を丁寧に描いてる。

そんでもって伏線?という言葉で語弊があるのだろうが、物語の一つの展開、一つの言葉、一つの文章が後の展開に効いてくるのも凄えそこにエンタメってるを感じて何というか心地よい気持ちいい快感。アクエリオンにでも乗らせろやって感じ。多分、恐らく。こうテーマとかあらすじとかで見えてこなかったドライブ感が凄え気持ちいいの。それを紡ぐ文章もそうなのだろうけど。こうねぇ。ワクワクするんよ。ホントにこの心地よさなのか爽快さなのかと家族の絆や新たな関係の絆、主人公の心がトランスフォーマーしていくのとか。ストーリーと文章の何というか合わない歯車がじつはめちゃくちゃしっくり来ていたギュンギュン進む物語がホントにワクワクするんすよ。これはエンタメで、そんなかでも私の大好きなエンタメ。

物語の構成の仕方もワクワクへとダイレクトに接続していってマジでたまらんす。

シンプルにめにゃくちゃ面白かった。すっげえどストレートに気持ちいいエンタメと思ってる。