ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

ミントな僕ら ハートにたまにシャキッと突き刺さる傑作ラブコメ

双子の弟で主人公の南野のえるが父親とハワイへ行っている間に、双子の姉・まりあは弟ののえるに内緒で初恋の相手を追って全寮制の森ノ宮学園(校舎のモデルは公文国際学園)に転校してしまった。

まりあに彼氏ができることを嫌がるのえるは、自分も転校してまりあをもとの学校に連れ戻すことを決心した。女子寮にしか空きがないため女子として編入するなら、という条件を理事長に出された彼は、女装し姉と瓜二つの妹として森ノ宮学園に編入する。

Wikipediaよりあらすじを引用。

少女漫画が大好きです。その中で一番好きなものは?との問いにミントな僕らハチミツとクローバーをどちらにするか悩む。それくらい吉住渉ミントな僕らが大好きです。もう何度も何度も読み返して。まぁ完結してからかなりの年数が経ってるし。最近読んで無いなと思ったらふと棚から手を取り、何度も何度も読み返してた。漫画自体は実家に置いてあり、最近中々読み返せてない。とむくむくと読み返したい欲が強まりKindleキメた。Kindleつーか電子書籍は便利だ。大好きだった漫画を直ぐ読み直したい時に軽ーくまとめ買いをポチって行ってしまう。私の財布にとっては軽く無い。

私は90年代から00年前半くらいはりぼんを読んで育った者である。思い返せば、自分が少女漫画が大好きになるのもこの時期でその中でもとりわけミントな僕らが好きだった。確かにミントな僕らは女装した男子が主人公と他の少女漫画に比べるとわりかし変化球みてえなところもあるし。

何よりも吉住渉作品に共通してると思うが、常に登場人物がポジティブで。そして明るいコメディがメインなのに。どこか突き刺す設定もある。そういうところがとても楽しい。基本、明るいのにどこか突き刺ささる物語。タイトルのミントな僕らもそういった作風にすごくマッチしてる。良いタイトルだと思う。

吉住渉の作品を話題に出すとき、外して通れないというか外せないと言うか吉住渉の話をするのにママレード・ボーイの話をしないわけ?ていうくらいに。吉住渉と言ったらくらいのウルトラスーパーメガヒット作品であるママレード・ボーイ

ママレード・ボーイも確かに大好き。ホントに大好き。けれどもミントな僕らの方が大好きである。それはオトコが主人公で明るいコメディってのがあるからかなぁ。余談だが確かママレード・ボーイは映画化されて東映アニメフェアの枠だったような。自分はドラゴンボールが目的で、姉がママレード・ボーイを目的で観に行った。あのアニメ映画三本立てというシステムは複数の客層をターゲットにするけど、その作品とこの作品のファンは絶対に退屈じゃないの!?と幼いながらに疑問を持っていた。まぁ自分はママレード・ボーイも好きだったし、姉もドラゴンボール好きだったし。我らの前では何も問題、障害にはならなかったが。けれどもママレード・ボーイ映画の記憶はテニスをしていたと言う記憶しかない。余談の余談であるが電撃文庫の映画化三連弾はホントに辛かった。このブログでも何度か書いた記憶があるがオタクのマナーが悪かった。具体的に言うといぬかみって作品のめちゃくちゃパロを使ってたが、その際にスタンディングオベーションやら拍手喝采やら。おい、上映中だぞ?と。周りの笑いどころが元ネタも分からんし全く笑えないのがよりいっそうの恨みを残した。

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そうアニメ映画で思い出して余談の余談の、さらに余談であるのだが。昨年、ゼーガペイン10周年と言うことでゼーガペインを観に行った。まぁ作品自体は大変満足であるんだけど、ファン層がかなりの剛の者。手練れ。強者感が半端なかった。この強者感を感じたのはベルセルクの映画でも感じた。歴戦の戦士。哀戦士。けいおん!!は色んな客層がいた。後ろの席のJCが喧しかった。けれどもスターウォーズepisode2でヨーダつえー!!てきゃいきゃいしててキレられた過去がある自分は何も言えなかった。何も言えないんだ。

ゼーガペインADP

ゼーガペインADP

めちゃくちゃ脱線してるな!!ほんっとにめちゃくちゃ脱線してる!!!

話をミントな僕らの話に戻す。

昨日、ミントな僕らを思い至って、Kindleまとめ買いをキメたのだが。まず驚いた事でめちゃくちゃ展開が早い事。これは吉住渉作品全体の魅力であると思うのだけど、ぐんぐん無駄なく物語をあるべきところへ突き進むのだけども。それが最適解とか取捨選択をしてるという感じを全く感じさせない。そんな青春とかコメディがホントに面白い。

と言うのもミント1巻を読んだ際、シスコン気味のガキッぽさが抜けない主人公のえるが、好きな人ができて転校をした姉を追いかけるために自分も女装して転校する。けれども姉に姉離れできない自分を拒絶され悶々とする。自分と同室の少女と出会う。くらいを一話でやって。次の話では姉が好きな人とデートをするがそれを阻止する事に躍起になってたら姉に嫌がられる。落ち込む悩む。と思ったらのえるの事が気になる子(男)とのえるが気になる子(女)との関係も大きく動き始める。これ2,3話でやるのよ。もちろん週刊連載の少年漫画のラブコメと月間連載の少女漫画では一話における密度も差が出てくる。けれどもそういった媒体の差で説明しきれないくらいに物語の運びが早い。そんでここが重要なんだけど、速いと感じさせない。あくまで物語の登場人物あって物語を進める。自然と言えば良いのだろうか。違和感が無い。それは情報が過密になってるとかギチギチに詰め込んでるとかそんな事を感じさせない。さりげない自然体。物語に入って気やすい。そういったなんて言えば良いのか物語の構成の巧みさを数年ぶりに最初から読み返すととても感じる。吉住渉凄ーなって。

また登場人物の魅力がとても強い。これはほぼ全ての登場人物が物語の展開と彼ら彼女らの個性がとてもマッチしていて非常に楽しいラブコメになっている。
一人一人を語ると疲れちゃうから、主人公姉弟のまりあとのえるのみで語るけれども。

まず主人公の弟である。女装男子のえる。のえるは美少女のまりあに瓜二つで女装をしても違和感ない美男子というか可愛いオトコノコであるのだけれども。性格は年相応よりも更にガキッぽい。姉離れができない。純真。そして言葉遣いももろガキッぽい男言葉である。けれども作中の登場人物がのえるがオトコであると疑問に思わないのと同じように妙にそのガキッぽさと女装がとてもマッチしていて、魅力的なオンナノコに映る。コレがホントに凄いと感じる。大袈裟に言うと奇跡の比率で生み出したキャラ。ホントにのえるがカツラを被って女装してると言動、行動はマジでオトコ何だけどオンナノコとしてしか見れない。コレ、男性向け漫画とかライトノベルとか何やらで主人公が女装をする展開ってのがあるじゃない。特に主人公が中性的な顔立ちみたいな設定の時。何というかそういった男性向けで女装する展開って媚びとか嫌らしさみてえなモノを感じさせてしまうのよ。何というか可愛くなりやがって可愛くしやがってみたいな。けれどもこののえると言うキャラには一切ソレを感じさせない。コレは凄い。と言うのと。そんなガキッぽい純真で姉しか見えなかったのえるが恋をされたり(男、女どちらも)、恋をしていったり(女)して、自分の魅力は無くならなく、大人になるって言葉を使うにはあどけなさが残る。けれども恋愛を通して成長していく姿がまた可愛らしい。好きな人に嘘をつき続ける事の悩みや姉の恋愛について介入はしないまでも傍にいることとこ。

次に姉のまりあ。こちらは年相応のオンナノコで。ミーハーでイケメンが好きで。恋に恋をしたいってキャラ。好きな人を追いかけ転校するもその人はカノジョがいて、けれどもその人を好きなので待ち続けます!!と思ったら、直ぐにその人のイケメンの弟と付き合う。恋を楽しんでたら、その彼氏の元カノが出張ってきて恋は楽しいだけじゃない。疲れたと別れる。と思って落ち込んでると思ったら束の間。昔から自分のことが好きだったと友達に告げられ恋愛関係になる。と思ったら今度は愛される愛したいマジでという感じで、彼氏が自分へ向ける好意と自分が相手に向けるのでは温度差が大きく違い。まぁ言ってしまえば大して好きでないのに付き合っている事が見抜かれフラれる。と思ってたら弟のえるの友達に落ち込んでる時に何も言わないけれども傍にいてくれたと言う優しさに触れて気になる存在に。そんなのえるの友達で、かつオンナが苦手。だけれどもそんな女女してると言えば良いのか?苦手であるはずのまりあに気づいたら心ひかれて不器用に告白したササくんに自分も好意を持ってる恋してるということに気づく。で丸く収まりゃ良いものを物語の最初にカップルとなり別れた広部弟にもう一度やり直したいと言われ心が揺れると。色々恋とか好きとかあっちいったりこっちいったり。ぶっちゃけ最初読んだときは、まりあは嫌いなキャラだった。ぶれていて悶々として、自分が大切で相手への配慮の足り無さとか。けれども読み直していくうちに恋をするってそーゆーモンだよなぁとか年相応に恋愛への興味とか。そして失敗に失敗を重ねて。恋とか自分とか好きな人とか。そういったモノに変化していくまりあがとても魅力溢れるキャラであると気づく。最後は、紆余曲折ありながら自分とは合わないとお互いが思ってるけれども好きであるササくんと付き合う。

その他、ホントに登場人物全員が魅力的で一人一人語っていきたいが割愛させて貰う。きりが無い。

上で挙げた主人公の弟とその姉、そしてその二人の恋愛模様や最後に付き合った人も含め。なんか上手く行かない。恋愛してる過程も上手くいかない。最後に付き合った人もお似合いといわれたらお互いの性格とかにアンバランスさを感じさせる組み合わせ。そんな物語の何というか別の人が書いてるブログで言及してたのだが、なんか恋愛って上手くいかねえもんだなぁとかそういった恋物語が愛おしい。ラブコメが面白い。お互いがホントに好きな人を見つけてベストカップルになるってフィクションの恋愛モノだとソレを運命とかで。何というか重ーくドラマチックに綴る。けれどもこのミントな僕らは恋なんて正解なんて分かりゃしない。けれども好きになったって気持ちは嘘じゃない。それが相思相愛になってもティーンズの未熟さと言えば良いのか。恋をして付き合ってお互いが好きである。けれどもそれはまだまだ発展途上であるって感じで物語が終わる。リアルタイムで追ってた時は、なんか煮え切らない終わり方だなと思ってたけど、改めて読むとその発展途上な感じがとても眩しく。青春感が半端ない。超好き。超大好きな物語。

基本、コメディで登場人物もポジティブ。けれどもどこか突き刺す悶悶とさせる。だからこそとても眩しいミントな僕らという超ド級に大好きな作品。マジで面白いので読まなきゃ損損と言いたくなるくらいにホントに好きです。ホントに大好きなんです。凄くオススメです。