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ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

リンドウにさよならを 潔く格好良く生きていけない僕らの弱く優しい小さな恋の歌

リンドウにさよならを (ファミ通文庫)

リンドウにさよならを (ファミ通文庫)

素晴らしい!!序盤からあっこれ伏線だよね?と分かりやすい伏線を綺麗に回収するラスト。近年のファミ通文庫の青春恋愛モノに比べエンタメ的なモノは弱い。しかし弱いからこそ優しく響く物語に大絶賛です。多少、物語の展開に急だなと感じさせる部分もあるけれど、それでもこの物語の綺麗さと優しさはとても大好きだよ。

ファミ通文庫はやはりこういった青春恋愛モノを素晴らしく綴る人が新人賞に集うんだから、やはりここはレーベルとしての強みだと思う。強く思うからこそ、これからも青春恋愛モノをガンガン輩出して欲しいし頑張って欲しい。そして何よりもそういった作家を失わないように売れるようプロモーションをかけてほしい。金の問題、売り上げの問題等、読者側に分からない事情とかもあるのだろうけれど、1人の読者として今後もこういった素晴らしい作品を出し続けて欲しい。お願いします!!

何というかこの物語っていじめがまぁ話の真ん中あたりにある話何だけれども、こう他作品にあるようなスクールカースト下位の弱者の咆哮とか怒りみたいなのは無く、とても優しいんだよなぁ。こう、人の優しさを柔らかい心地よい文章で進めていく。そこに胸がときめく響く巡りめく。サイコー。

上でも書いたけれども伏線が分かりやすい。まぁちょいネガティブな言い方をすれば予想できる結末。何だけれどもそれを丁寧に弱く優しくパズルのピースを揃えていき、最後にガチッとはめるのとても気持ち良いのさ。幽霊が主人公、一緒に屋上から飛び降りた二人のどちらかが死に、どちらかが生きてる。こう幽霊の主人公て時点でピンとくるモノがあるが、そこを丁寧に物語を進めていくのがとても好感を持てます。

物語の登場人物が結局は悪い奴なんていなくて、ただ弱いだけで優しい面々なのも。この物語の雰囲気作りにあってんだよなぁ。。。素晴らしい。

幽霊である主人公が生前に恋してた少女との過去。そして幽霊として虐められいる女の子をサポートする現在。最後の綺麗な重なり方はお見事です。

冒頭に言ったことの繰り返しになるけれどもエンタメ的な弱さはあるけれども。それでも。ソレだからこそ。この優しい物語が本当に素晴らしいんよ。大好き。