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ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係2 青春に殺されるという恐怖と焦燥の末に辿り着いた晴れやかな気持ち

近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係2 (ファミ通文庫)

近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係2 (ファミ通文庫)

ナンバーワンだ!あんたがナンバーワンなんだ!!ファミ通青春恋愛モノの最新作にして最高傑作。本当にありがとう。

読んでる時は、あまりにも狂おしい青春のチカラに殺されると恐怖と焦燥が入り交じりながら読んでた。青春に殺される。青春が私を殺そうとしてる。殺しにきてると。けど読み終わった時は、とても晴れやかな気持ちが降り注いで感謝!感激!感動!雨嵐!!って感じ。ベリーサンキューアンドスマイルアゲイン。クールジャパン。とってもとってもさんきゅうなのね。

前巻のラストで幼なじみのユリコに爆発暴発した感情をぶつけられた主人公賢一。そんな彼の愛だの恋だのに振り回される自意識に読んでるこっちも振り回される。何でこんなにもこの自意識は気持ち悪い。けれど可愛いのだろう。

そしてこの主人公の自意識の陰で控えめだけどハッキリと。各登場人物の感情の揺らめきを会話や仕草で伝えてくる。ドルチェドルチェドルチェ。
この主人公賢一の自意識とそれを取り巻く登場人物の感情の揺らめきが歯がゆく辛く切なく。とっても楽しい。

青い自意識の賢一は幼なじみのユリコの告白に対して、一緒の家に住む遠い親戚、リナへのハッキリしない感情も一因してハッキリしなくずるずると答えが伸びていく。嫉妬や信じたいと不安に揺らめくユリコ。賢一と同じく賢一に対してどのように付き合っていけば良いのか?どう向き合えば良いのか悩むリナ。インバースではない。この三人の十七歳という不安定な時期の揺らめく感情がしっかりと細かく描写した季節に流されていく。蚊取り線香に溶けた氷に。夏服に。色々な周りを描写する事で内面に近づくためのアプローチ。

そして二人きりで家にいる事になった時、賢一はリナに対しての想いの回答を見つける。そしてそれがユリコとの関係をこじらせる。絡まっていく。

賢一。ユリコ。リナ。近すぎる存在の遠くにあった関係性の行方はとても晴れやか。とってもとってもサイコー。

森橋ビンゴファミ通文庫というかラノベに対し筆を置いた今。今。ファミ通文庫青春恋愛モノの未来は久遠侑が背負う。と真剣に思う。

青春恋愛モノの大傑作。ファミ通文庫青春恋愛モノの新たな新鋭の今後に一本でも三本でも何本でも良いから祈念させてほしい。サイコーのサイコーでした。