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ソルティライムシャーベット

小説とかライトノベルとか漫画とか邦楽とかの感想とか

ポール・オールスター ムーンパレス 月の光に微睡み惑わせれる運命

☆☆☆☆☆ 新潮文庫

ムーン・パレス (新潮文庫)

ムーン・パレス (新潮文庫)

間違いなく私の人生の中でも指折りの数に入るくらいの最高傑作。

本当に貧乏学生のエピソードやら中華系の少女キティの恋愛やらトマスエフィングという不思議な老人のエピソードやらとてもその時点で大変素晴らしい。大変面白い。

けれど400ページあたり6章。それら数々のエピソードが一つの真実に辿り着く時にはもう心からわああああああああああぁあ!!!!!って叫びたくたくなるくらいに心がかき乱された。よく時に現実は小説より奇なりという言葉が使われる。けれどこの作品は小説であり創作である。けれども。本当に心からわああぁあ!!って叫びたくたくなるくらいにその言葉を使いたくなる。それは面白おかしく主人公の半生を主人公の取り巻く不思議な体験を楽しくコミカルに美しく。描いてそれが集約された時、当たり前なんだけれども。小説は奇なり。小説は奇なり。けれどもこの作品には主人公フォッグいやマーコと呼ぶべきかの不思議な人生。あるいは親子三代の一生を体験させてくれて。現実だよ。現実は小説より奇なりを体験させてくれて、本当に読むドラッグ。読むドラッグは大げさじゃない。本を掴む手の力。途中、私の足りない脳みそはバーストして処理しきれなくなって字だけをただ追ってる状態になってしまった。それでも読みたい。運命の終わりを月の導きをこの本の主人公の行末を見届けたい。と心狂わされる。頭がぐるぐるなのか何なのか。すごくハイになってる。この読書体験は宝物だ。こんなのは滅多にできるもんじゃない。けれどこの読書体験を終えて心はどこかホッとしている。爽やかさ。今、何も考えずにこのブログでただひたすら字を叩く。それすらも幸せである。私は本を読む時は暇つぶし以外のナニモノでもない。他の趣味ありゃ、本なんて読まないだろう。ただただ暇つぶしの枠組み。であるけれど。こんなに素晴らしい。こんなにも震える。こんなにも叫びたい。こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるなら、こんな読書くらいしかやるこたぁねえ日常でも大変素晴らしいもんなんだなぁと今は幸せ噛み締めてる。明日は死んだ魚の目になるかもしれんが、少なくとも今は。この数奇な運命の物語を読み終えた余韻にどっぷり浸かっていたい。幸せだわ。