ソルティライムシャーベット

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又吉直樹 火花 読みました

火花

火花

きっかけは、とある感想をネットで読んで、それにあまりも腹がたって読もうと気になった。いつかは読もうと思ってたのですが、その気持ちが猛スピードで加速して自分に届いた。これは今読むしかないと。


とても面白かったです。負の感情がきっかけで読み始めたので、それに逆らうためにつまらないのに無理矢理面白いところを探して、うん面白いなぁと思うのではなく、最後まで読み終わったら素直に面白かったぁと思えた。



主人公は、売れない漫才師。とある舞台がきっかけで、先輩芸人の神谷に憧れ師弟関係を結ぶ。そっから主に主人公と神谷で物語が進む。そのかけあいがおかしく笑いの面白さを感じた。ただ、それが長い。主人公と神谷のかけあいは確かに面白いのですが、長い。村上龍さんが芥川賞の批評で、長い飽きるとおっしゃてるのですが、かなり的確だなぁと思いました。ページ数が多いというわけじゃない。けど長いと感じるしもういいから!もういいからとっとと物語を進めてよ!飽きるよと思いました。そこで読む気力が急激に萎えて読むのを止めました。

そんで再開したのですが、相変わらずこの二人の関係がメインなのですが、師弟関係 主人公が神谷の憧れという気持ちに変化が起きる。そこに自分はこころが動きました。

その中でも特に自分が良かったと思えたのが、主人公が自分が出演したお笑い番組を神谷と観た後のシーン。背景描写と言動そして主人公が発した言葉に疑念を持っているも喋ってしまうところには、なんと言うか迫る感情が読んでて感じた。また、神谷を無理矢理変えるシーンとその後の普段のようにウケを狙うやりとりにとても哀しさを感じずにはいられなかった。

主人公のコンビが解散する事により、最後の舞台に立つ。その漫才には素直に感動しました。その後の飲み屋での神谷との会話を含め。

後半に神谷が整形する場面があるのだがそこではおかしさや滑稽さを感じつつも、売れない事、人を笑わせる事ができない事の不安の終着点でとった行動にとても暗いものをを感じて、とても好きです。

そんなことでなんだかんだあったけど爽やかな感じで〆て。読み終わった時には、面白い青春小説だったなぁと私は思った。