ソルティライムシャーベット

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絶深海のソラリス

 

絶深海のソラリス (MF文庫J)

絶深海のソラリス (MF文庫J)

 

一言でまとめると消化不良だと自分は、感じた。日常パートのキャラ造形は良い。特にインド先輩が良かった、好き。ただ、あらすじと帯での煽りで、このほのぼのとした日常からどれくらい落としてくれるのか、3章あたりでかなりわくわくしてた。来るか?来るのか!?ってなんかリアクション芸人になった気持ちだった。

けど、思った程の絶望感は来なかった。何故だ?あんだけ、丁寧に日常パートを描いていたから、きっとすごい勢いで絶望がくるはずだと期待してたのに。

多分、結構あっさりめに仲間が死んでいくのは、絶望感を敢えてやっていると思う。

主人公の教え子で一番キャラ造形を強く描いてたヒロインを早々に退場させるのは、物語の意外性をメリハリを持たせるためにやっていて、作り手のギラギラ感はとても感じるのだけれど、残されたヒロインの描写が薄いので、うわぁていう絶望感が薄かったのかな?と読み終えて感じる。特に、ミシェルなんかは、3章から急にポッと出てきたキャラなので、仲間を庇ったりしても何もドラマを感じなかった。個人的には、ミシェルを早々に退場させて、他のキャラもいつ死ぬか分からんていう状況の方が、はらはらしたのかな?とも思う。

後、マダラがチートすぎる能力でさらに複数でてくるっていうかなり極悪モンスターなのに、複数出てきた後は、トラップ的なポジションだったのも少し腑に落ちませんでした。何ていうか、この敵が出てきたら、もう逃げるっきゃないていうモンスターがいないなぁと思った。恐らくそのポジションのモンスターがマダラなはずなんだけど、上記にも書いた登場の仕方なのでもやもや。

ヒロインのナツカが、クロエの時じゃなくメイファの時に覚醒する展開も少し腑に落ちない。ちゃんとルームメイトで仲が良いという設定はあるのは分かるけれど、作中にそれが描かれてなく、むしろクロエとの友情を強く描いてるシーンが多かったので、クロエが感情をメイファの時に爆発させるのも、正直アレ?と思った。もちろんクロエが死んで、精神的ショック重なって精キャパがオーバーになったていう描き方をしているのは、分かるけれども。それでも少し喉に小骨が刺さったような違和感がありました。

全体的な物語の流れは好みだし、キャラ造形も良い(特にインド先輩)分、そういった細かな違和感を感じる部分が何点か見られて、惜しい作品だなぁと思いました。

続きが出るとしたらクロエの姉とミナトの妹とインド先輩なんかと、謎の組織やアンダーとハラハラバトルをやるって展開を予想しており、期待。続きが読みたいです。

 

余談だけど、各章のタイトルが自分の好きなバンドから引用していたのは、とてもにやりとさせられました。全部自分の好きなバンドだったから、猶更。読んでる最中ランクヘッドを聴いてました。久々にランクヘッドを聴かせてくれる機会を与えてくれて感謝。

多分これで合っているハズ。

1章 LUNKHEAD 

2章 ZAZEN BOYS 

3章 THE BACK HORN

4章 ONE OK ROCK

5章 a flood of circle

6章 銀杏BOYZ

 

続巻が出るとしたら、買います。そんで次はどのバンドから引用してくるのか楽しみです。